【特集・設計士が解説】快適な暮らしをデザインする「木の家」
延床面積 | 253.33㎡ (76.6坪)
今回の平屋展示場は、「住まい手目線で快適な暮らしをデザインする」をテーマとして、谷川建設の展示場設計を歴任した、建築士が手掛けました。
デザイン性と機能性を両立させたこの特別な空間に建築士がどのような想いを込めたのか、“谷川流住まいづくりの設計思想”に迫ります。
―この展示場の設計コンセプト
一貫して大切にしている、「住まい手目線で快適な暮らしをデザインする」です。
家は、一日を終えて疲れて帰って来る…自分の“棲家(すみか)”ですから、リラックスしたいですよね。その時に家の中のどの場所が本当にくつろげるのか?「住まい手になりきっていくこと」を大事にしています。
―外観のポイントは、スクエアな面と軒先の水平ライン。
室内でもなく、庭でもない…中間領域であるデッキを包み込むように設けることで、まさにその中間で風や光を感じる。バーベキュー、夏はプールや夕涼み、夜にはご夫婦でお酒を嗜むなど、いろいろな楽しみ方があると思います。
また、谷川建設の特徴のひとつでもある、深い軒が奥行き感を魅せている。
お客様からも、遠くから見た「直線のラインの美しさ」や、真下に入った時の「安心感」ということを言っていただきます。よく大手ハウスメーカーさんと比較して検討いただきますが、この軒の仕上がりで弊社に決めていただくお客様も多いようです。
―檜の香りに包まれる、明るい玄関ホール
これも谷川建設の特徴です。「檜」は我々が長年研究し、使用しているからこそ喜んでいただいています。香りという五感を大事にしながら自然素材に包まれる暮らしが、いかに素晴らしいかをご体感いただきたいです。
また、ピクチャーウィンドウから光が入り、明るいですね。視線が外に抜けることで広さも感じることが出来て、毎日の暮らしの中に自然を取り込み、視覚的にも心理的にもリラックスできます。
―玄関ホールにファミリークローゼット
帰宅後に、上着やバッグ、小物などをすぐに収納出来ます。
扉を付けることでキレイに魅せられますし、中はすべて檜の造作ですので、扉を開けた時に中の檜の香りが一気に出てきます。その瞬間の癒しを是非、味わっていただきたいです。実用的な調湿・防菌・消臭効果も期待できます。
―外と繋がるリビング
中間領域であるオープンデッキの存在で、視線が抜けて明るさと広さを感じていただけます。また、天井には、檜リブに檜格子を重ね貼りし、リビングからキッチンを直線的に魅せ、迫力のある空間に仕上げています。
―圧巻の軒天井
デッキ上の軒は約3mもあります。軒とサッシ・室内天井の高さを統一し、室内外がシームレスにつながり、視線の抜け感と水平ラインを演出しているんです。
―アイランドキッチン
ここは、家事ラク動線をいちばんに考え、パントリーを含めた行き止まりの無いストレスフリーな動きをデザインしています。
キッチン正面を「檜のパネル」にすることで、デザイン性を高めていることも特徴です。天板はかなり薄く加工しています。ここが厚くなると一気に野暮ったくなるんです。こういった細部へのこだわりがデザイン性の高い空間を生み出します。
―キッチンに隣接するスタディーカウンター
カップボードのカウンターをそのまま伸ばし、スタディーカウンターを設けています。お子様には自分の部屋よりもここで宿題などをしてもらいたいと考えています。ご家族と目が届く場所で、お子様の表情、仕草が確認できます。何より、お子様も心から安心するでしょう。顔を合わせたコミュニケーションがとれるよう願っての提案です。
―モダンで心安らぐ和室
ここは“心からのくつろぎ”をテーマにジャパニーズモダンを表現しました。テーブルも造作で掘りごたつも取り入れていますが、最大の特徴は天井です。「檜のデザインパネル」で曲線美を演出しています。陰影にも特別感があります。
ここにもデッキを設けて障子越しのやわらかい光を感じながら、心からくつろいでいただきたいです。
―LDKに隣接したワークルーム
リモートワークも多くなっていますが、完全に独立させるよりは「家族の気配を感じる」点も重視し、リビングの一部としてセミオープンに表現しました。広さは3帖ほどあります。
―キッチンの横は水回り
キッチンから、洗面、ドライルームです。
ここでは洗う~乾燥~干す~アイロン掛け~たたむ~収納するという流れがここで完結できるようになっています。毎日の家事なので、ここでの“時短”がゆとりのある暮らしを生みます。お客様はこのスペースをとても大事にされますね。
水回りの壁と天井は檜貼りです。香りの「リラックス効果」、実用的な「調湿・防菌・消臭効果」の両面から提案しております。また、このスペースは家の奥にありがちなので、すべての水回りは外光を取り入れられるように窓を設けています。特にドライルームでは、光に照らされて美しく輝く檜を見ながら少しでも心地よい家事にして頂きたいですね。
―最高のくつろぎもたらす寝室
ここは最高にくつろげるような素材で構成しています。まずは床ですが、寝室だけにはチーク材を使っています。深い色合いなので、空間自体を落ち着いた雰囲気にしますし、素足での心地よさがリラックス効果を高めます。壁は珪藻土を塗り高い調湿効果と消臭効果でより深い眠りへと誘ってくれます。檜の格子と間接照明もこの空間だけの特別仕様です。
―総括
このモデルハウスは、暮らしやすさと美しさを両立させるため、外観から細部に至るまで、視覚や香りや光、素材の肌触りまで五感で心地よさを感じられる数多くの提案を盛り込みました。
お客様の中には「この外観・LDKが気に入ったので、このまま建てたい」とお声をいただき、本当に嬉しく思います。一部でもご自身の家づくりに参考になれば、それが設計者としての喜びです。
これからも「快適な暮らし」をテーマに、「住まい手目線」を大切にしながら、皆さまの理想をカタチにするお手伝いを続けていきたいと考えています。